多くの事を中途半ぱに知るくらいなら、
何も知らないほうがましだ!
他人の思いすごしで賢者になっているよりも、
自分の責任で馬鹿者であるほうがましだ!
わたしは-底の底までつきつめる者だ。
-その底の底が大きかろうと小さかろうと、それが何だというのだ?
その名が沼だろうと天だろうと、
それが何だというのだ?
手のひらほどの底があれば、わたしとしては十分だ。もしそれがほんとうに根底になり
基礎になりうるものであるなら!
-手のひらほどの基礎。
それだけあれば人はその上に立つことができる。
真の良心的な学問の世界には、
大きなものも、小さなものもない。
ツァラトゥストラはこう言った(下)
著 ニーチェ
訳 氷上英廣
P185~P186 第四部