第8巻 五三
一時間のうちに三度も自分自身を呪うような人間に君は賞められたいのか。
自分自身にも気に入らないような人間に気に入られたいのか。
自分のやったことのほとんど全部を後悔するような人間が、
自分自身に気にいっているといえようか。
-自省録-より
自分自身さえ気に入らないのに、
他者に気に入られることがあろうか?
自分に嘘をついて、不誠実でいるな。
といったところだろうか?
51~52まで続けて読んだ後に読むと、
最初に読んだ時、
何故か読み間違えたのか、
仮に自分の傍に他者を批判し、呪うような人間が居るとする。
その人はいつも何かを批判し、否定し、
気に入らないとボヤく。
そんな人が私も、その人自身も気に入らないその人自身に気に入られたいのか?
嫌ってるのか、興味が無いのか分からないのに、
否定ばかりする心に、言葉に、
そんな人に気に入られる必要があるだろうか?
と何故か他者目線で受け取ってしまった。
確かに文を読むこと、
本を読むことは1度外に出た言葉だし、
誰かの言葉なのだが、
アウレリウスの日記のような自省録を読むと
自身に言っているつもりでもあり、
他者目線になってしまう事もある。
だから、時たま混在するのだ。
分離と、乖離と、融合を繰り返して……